2012.11.15 Thursday
月の魚
月の魚
こんばんは^^
すっかり11月も半ばですね。
どーりで寒い。。
東京に出てきて3度目の冬を迎えようとしています。
確実に温かい土地に来ているものの
寒いものは寒い。
早いかなぁと思いつつも、ファーの首巻きを引っ張り出して(マフラー?)
ぬくぬくとおでかけです。
昨日、新月だったのですね。
兎?蟹?
皆様は何に見えますか??
月には、私の大好きな祖父がいます。
きっと。
先月の新月の夜、祖父は亡くなりました。
静かに、やすらかに、月に導かれていったのだと思うのです。
だから、いるような気がするのです。
祖父の顔は、お昼寝中とおんなじでした。
肌に触れたとき、すーーっと息をしたように見えて、
私の手の中でじわーっと広がる感覚があって、
まさかのまさか、生き返ったかなという期待を持ったものの、
冷たさを感じて裏切られてしまいました。
寂しい実感、お別れになってしまったんだ。
私はこどもの頃、祖父と祖母に育てられていた時期がありました。
どこにいくにも自転車の荷台に積まれ(体育座りです。。)
保育園、お寺、近所のお茶会、踊り、
小さな町で子供も少なかったので皆私のことを「まーちゃん」と言って
可愛がってくれました。
祖父は「とーさん」と呼ばれていました。
祖父は厳しかったです。
私が転んでできた傷でうじうじ泣いてお風呂に入りたくないとわめくと、
服のままお風呂にザボンと入れるのです。
祖父はやさしかったです。
近所の男の子にいじめられ、またうじうじ家に帰って奥の部屋で泣いていたら、
男の子が迎えに来た。やだなーと思っていたら、「まーちゃん寝てらは、けーれ」と追い返してくれた声が聞こえて、嬉しくなった。お風呂ザボンの怒りは消えました。
だらしのない格好を嫌い、半端な仕事はしない、
人にやさしく、無償で助ける、静かに、耐える。
祖父は厳しいといっても熱血系ではなく、しっとりした厳格な雰囲気という私なりのイメージです。大きい声を上げたこともない。
とーさんには世話んなったと皆涙を流して、もはや武勇伝的なおもしろくて感動的な話をしてくれました。
人を幸せにすることで、祖父も幸せを感じていたのだと思います。
そんな祖父を誇りに思います。
危篤といわれた今年の春、
言葉もなかなか出ずにいた時、私が会いにいったらしゃべるようになって、
元気になったと父がビックリしていました。
嬉しかったけれど複雑でした。
しんどそうで、可哀想だったから。
もう、ゆっくりしてもいいんじゃないかと思ったけれど、
身体を拭いてあげたら「気持ちいじゃ」と何度も言っていて、
まだ喜んでもらいたいことっていっぱいあるし、してあげたい
だからまた元気になって欲しいとも思いました。
実際、ゆっくりされてしまうと良かったなぁなんて寂しくて思えなかったりもします。
だけど、最後の最後まで頑張ってくれた祖父は、
そばにいつも祖母もいたし、幸せだったのだろうなぁとも思えます。
「なんでもいい、一生懸命やれ」祖父は良く言いました。
月を見たら、頑張るさぁと思うのです。
祖父が恥じないような孫でいたいですね。
最後に、たくさんの魚のエサを持たせてあげました。
病院にこもりきりだったから、ようやく大好きな釣りに専念できているかもしれません。
あちらには、どんな魚がいるのでしょうね。